ある時大阪の書斎(紀伊國屋書店梅田本店)で平積みされている本のタイトルに目が留まる。
「お味噌知る。」
なんちゅうベタなタイトルや・・・と思ったら土井さんの本やった。
土井善晴さんの新著で、娘の光さんとの共著やった。
もっとお味噌を知りたいと毎日思っているオレは、その本をレジへ連れてった。
世の多くの人たちにとって土井善晴さんは「テレビの画面の中にいる人」やと思うんやけど、で、当然オレにとってもそうなんやけど、最近勝手に距離感が縮まった人になっていた。
理由は「読書数珠つなぎ」。
今何度も繰り返して読んでいる、ミシマ社が「利他論の決定版!!」と叫ぶ中島岳志さんの著書「思いがけず利他」(ミシマ社)の中盤で、土井さんの料理論に触れている箇所を読んで、土井さんの主張と中島さんの解釈に「なるほどっ!」とハゲしく相槌を打ったことがきっかけやった。
さて、この本「お味噌知る。」。
読み始めてページを4、5枚めくったあたりで、オレにとって最大の山場がやってきた。いきなりやってきた。
「基本のお味噌汁」の「一人分食べきりのお味噌汁の作り方」の①から②への流れ
①ひと椀のお水と、ひと椀の具材を ②小鍋に入れて中火で煮立て
この部分。
これを読んで、オレの心はひっくり返った。
そうやん。これでエエやん。
今まで、子供や家族など「他の人が食べるかもしれんから」と、いつも余分に作っていた。作り置く・・・、ひとり親、働く親の習性みたいなもんが、子供たちが成人したあとにも残っていた。しかも、作り置き続けたおかげで、子供たちに「自分で飯を作る」ことを、その大切さを教えきれなかった。
今から間に合うかどうか分らんけど、彼らが食うことに悩んだり困ったりしたら説得力ある助言が出来るよう、オレは今から実践することにした。
その場限りの飯つくり、一期一会の飯つくりや。
土井さんとの距離が、また少し近くなった。
で、昨日の朝飯はこんな感じ。
1:朝起きて血圧測ってから冷蔵庫を開けて中を見回す
2:目に留まった食材を取り出す。この朝は粗挽きソーセージ、ニンジン、キャベツ、シイタケ
3:汁の椀に1杯分の水をいれて小鍋へ移し、火をかける
4:オレは固いニンジンが苦手なので、最初にニンジンを短冊切りにして鍋へ放り込む
5:その他の食材を適当に切って、煮立った鍋に放り込む
6:そろそろかな?と感じたときに味噌を適量溶かし込んで、鍋のふちが小さく泡立ってきたあたりで火を止めて出来上がり
納豆は、兵庫県神崎郡の相沢食産のん。
だし醤油は、兵庫県美方郡香美町の株式会社トキワのん。
オラが街、オラが県で頑張っているメーカーのを食べたいところ。
ダイキは、アオイちゃんと二人分食べきりのお味噌汁を作っていきなさい。
キッペイは、来春に一人分が作れるよう、長く使える良い鍋を買ってあげよう。