おやぢめし

「めし」から学び、「めし」から暮らしを切り拓け!

釜揚げ納豆パスタ

お腹の調子が悪くなる傾向があるとのことで、妻は小麦製品を積極的に食べない。
なので、独身時代と比較すれば、家で麺料理を作って食べることが激減している。
しかしオレは麺好きだ。確かに麺を喰ったら米を喰ったときよりお腹がユルくなる傾向があるかもしれない。でも、あのツルンとした食感と喉ごしと出汁やソースのハーモニー・・・、多少の下痢なら耐えてでも味わいたいものだ。
ということで、家に居て一人で飯を作る機会になると麺料理を選択することが増える。この日の朝もそんな状況だった。

台所のストッカーの開きをあけて麺類をストックしてあるトレイを覗いてみると、パスタの袋が目についた。「加古川パスタ」と書いてある。我が住まいの近所の加古川市に工場があるニップンのパスタブランド「オーマイ」が先般、加古川産小麦を使って作った兵庫県地場産アイテムとして発売したものだ。普段使いのローカルスーパーで見かけたので試しに買ってみたのだけど、数カ月経ってイマイチな売れ行きだったのか?近所のイオンにて半額の叩き売りをされていたので、数袋サルベージして保管していたのである。売値が結構強気だったのは仕方ないだろう。しかし、茹で方が悪かったのか?食ってみたら麺のコシが弱めな印象だった。単に加古川産小麦で作ってみたんですぅ~❤では、強気な値段は通らない。商品開発に創意工夫を求める。なにより、地場で小麦を作って色んな製品を作っているという状況は、この時代において非常に大切で意義のあることだと思っているからだ。

 

丸底のフライパンに適当に湯を沸かして塩を適当に振り入れる。
乾麺で150グラムのパスタを回し入れてゆっくりとかき混ぜながら、パスタの直線がなくなっていくのを見届けて火を噴きこぼれがない程度に弱める。

納豆は予め適当に混ぜておいて粘り気を出しておく。
卵も刻んだネギも冷蔵庫から出しておいて、いつでもトッピング出来る状態にしておく。
醤油やごま油などの調味料は、テーブルの上へ持っていっておく。

パスタが茹で上がったら、ザルに入れて湯切りをして素早く皿に盛る。
納豆・卵・刻みネギも素早くトッピングする。
全ての食材を盛りつけたら、こぼさない程度に急いで皿をテーブルへ持っていく。

醤油・ごま油・もみ海苔を思うままにぶっ掛けて、急いでかき混ぜる。
卵がパスタの熱で絹ごし豆腐みたいな塊になっている部分を絡めながら、ズルっとすすって喉へ流し込む。これから始まる仕事へ向けてエナジーチャージだ。

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全ての材料が、という訳にはいかないけれど、パスタは加古川、卵は播州丹波、醬油は湯浅など、出来るだけ近場で丁寧に作られたものを選ぶようにしている。
特にこのような単純なメニューの場合、美味いまずいは横に置いて、食材の違いで出来は大きく変わる。
もちろん一庶民としては、販売価格の高い安いを無視することは出来ない。
しかし、自分が住み暮らす場所において、少しでも安定、安心してこのような食材が手に入る状況を維持することは、管理人の視座から非常に重要な「暮らしの肝」だと思っている。

日本という島国に住み暮らす我々は、暮らしにおける「食を維持するためのコスト」というものを積極的に解像していかなければならない。
勿論、それは金だけで何とかなるものではない。これっぽっちもない。